都市の気温上昇をグラフにしよう~気象庁データの活用と地球温暖化

実験・観察

いつも利用している天気予報は,地道な日々の気象観測から作られます.全国各地で毎日観測されている気象データは気象庁によるもので,ホームページから気象観測データを閲覧することができます.最近は,地球温暖化が話題になることも多く,都市の気温上昇のグラフが教科書などに載っていることも多いと思います.ここでは,気象庁のホームページから過去の気象観測データを検索し,エクセルを使って100年程度の東京の気温変化を自分でグラフにする方法を紹介します.気象観測データがある観測地点であれば,同じ方法で調べたい場所のグラフを作ることができます.インターネットさえあれば,このような科学的なデータを使ってグラフを作ったり,分析したりできる素晴らしい時代です.課題研究や自由研究にもおすすめです.

気象庁のホームページへアクセスしよう

気象庁のホームページでは,リアルタイムだけではなく,過去の気象データも公開しています.まずはホームページにアクセスしてみましょう.「気象庁」と検索するか,以下のリンクからどうぞ.

気象庁ホームページ:https://www.jma.go.jp/jma/index.html

気象庁のホームページには,色々な気象に関する情報があるので,あちこち見てみてください.では,作業をしていきましょう.

東京の気温データを検索して閲覧する

1.まず,「各種データ・資料」をクリックします.

2.少し下にスクロールして,「気象」の中の「過去の気象データ検索」に進みます.

3.観測地点を選択します.「都道府県選択」をクリック.

4.日本地図から各地点を選びます.今回は東京にしますので「東京」をクリック.

5.次に東京都内の気象観測点が出てきますので,ここでも「東京」を選択.(ちなみに,気象庁はずっと千代田区大手町にありましたが,2020年に港区虎ノ門に移転しています)

6.3と同じ画面になるので,地点選択が白黒からカラーになり,東京が選択された状態になっているのを確認します.そして,右側の「年ごとの値を表示」をクリックします.このデータの種類で,月ごとや日ごと,時間ごとも選べます.

東京の年ごとの気象観測データが表示されましたか?このようにして色々な気象データを検索できます.次に,このデータをエクセルに移動させて,グラフを描いてみましょう.

エクセルで年平均気温データをグラフ化しよう

ここからエクセル(Excel)を立ち上げて作業をしていきます.あまり自信のない人のために丁寧に説明していますので,エクセルの操作に慣れている人は読み飛ばしてもらっても,自分のやり方でも構いません.なお,解説はエクセル(Excel)2016 になりますので,バージョンが違うと配置などが異なります.

7.東京の色々な気象観測データが年ごとに表示されたら「詳細(気温・蒸気圧・湿度)」を選択しましょう.

8.表の左上隅あたりにカーソルを持っていき,ドラッグして表の一番下まで選択し,数値をコピー(右クリックでコピー)してください.

9.エクセルのA1の位置で右クリックして,貼り付けオプションの「貼り付け先の書式に合わせる」で貼り付け(ペースト)する.

10.表がコピー&ペーストできました.

11.必要な値は,列Aと列Bなので,列Cから右側を選択して右クリックで削除する.

12.同じように行4から1919年までを選択して右クリックで削除し,一番上のデータを1920年にする.

13.これで一番上(A4)が1920年になりました.

14.もう少し整えるために行3を選択して右クリックで削除します.

15.気温(℃)を年平均気温に書き換えましょう.

16.データは整ったのでグラフにするため,すべてのデータをドラックで選択します.

17.データが選択できたら,挿入タブから「散布図」にある「散布図(平滑線とマーカー)」を選択します.

18.これでグラフができたと思います.

あとは,グラフの軸やデザインを整えて,自分好みにしましょう.例えば,下のようなグラフにしてはいかがでしょう.

東京では,この100年間で年平均気温が約3℃程度上昇しているように見えます.なお,グラフからもわかるように,気温の変化は細かい上下の変化もあり,100年の気温上昇量を求めるときには,グラフの作り方や統計処理の仕方によって少し数値は変わってきます.これらは基礎的なテクニックですが,大学でのレポート作成などでも役立つと思います.

エクセルでのグラフの整え方については,以下の記事にまとめています.

まとめ

お疲れさまでした.初めてチャレンジした人は大変だったと思います.でも,気象庁のプロが観測した気象データをお借りして,東京の約100年間の気温の変化を自分でグラフ化したわけです.インターネットを使って,人の平均寿命よりも長い100年間のデータに誰でも簡単にアクセスができ,それを使って考えたり研究したりできる素晴らしい時代です.私が子どもの頃だったら,先生がプリントした表や資料から,グラフ用紙にプロットしていく作業だったでしょう.自分でアクセスし,自分で地点も選べるのが良いですね.

このように,気象庁の気象観測データがなされている地点あれば,同じようにしてグラフが作れます.例えば,自分の住んでいる地域でもグラフ化したり,気温の変化を調べても良いですし,都市の規模が違う地点を選んで比較したりすると良いでしょう.もし,自由研究や課題研究に使用する場合は,気象庁の気象データを利用したことをしっかりと明記しましょう.このようなことが可能なのは,国土交通省に属する気象庁がデータを毎日きちんと観測し,ホームページで公開しているからです.公的機関としても重要な仕事と言えます.

※この記事は,気象庁のホームページの画像を掲載させていただいています.また,グラフは公開されている気象データから筆者が作成したものです.

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